従来の工学は基本的に物理と数学、つまり、極めて単純化された理想的な系で考察された理論を、気が遠くなるほど幾多も組み合わせ、積み重ねて構築されたものです.その結果として生まれた技術/製品は、基本的に平面や円/楕円/球系であり、表面は固く均一で、均質かつ左右対称であり、硬い部品どうしを接続し、各々の部品を硬く丈夫な材質で作ることで製品の強度や信頼性を高めるアプローチが取られます.

 一方、我々人間の身体を含め生命体の構造は全然違います.平面でも球でも楕円でもなく、ほとんどの部位は柔らかく、均一でも均質でもなく、左右対称でもありません.柔らかい部位どうしは従来理論の延長線上にはない発想で結ばれ、ヤワヤワ、ペラペラの素材なのに全体としては、とても丈夫で簡単には壊れません.それだけでなく、多くのケースで生命体が持つ機能の方が工学的に構築された機能より優れています.例えば、トンボとヘリコプターの飛行の柔軟性、ヤモリとロボットの壁面歩行能力、[動物の目+脳]と[イメージセンサー+CPU]の環境適応力、等々.

 バイオロジーは人間の歴史より遥かに長い時間軸上で適応と自然淘汰、つまり確率的、試行錯誤的プロセスの結果として進化し続けたものです.工学的モデルを積み重ねて到達できる結果ではありません.この背景から、理論の積み上げで仕組みを作る従来のアプローチではなく、生命体を学び、そこから優れた仕組みを真似ようとしてBiomimic Technology(生体模倣技術)が生まれました。さらに、21世紀に入ってからは下記の進化があり、Biomimic Technologyによる革新の準備が整いました:

    1. 素材革命で様々な素材、特に柔らかくて丈夫な素材が安価に普及しはじめた
    2. 3Dプリンター等、非対称、非線形の造形を容易にこなせる製造が可能になった
    3. IoT/AIの発展で生命体の脳の役割を小型で安価にこなせるシステムが利用可能になった

 イントロン・スペース株式会社は、Biomimic Technologyの優れた側面を人間が身に着ける機材へ応用することで、QOLを高く保ったまま、老化等で衰えた身体機能をテクノロジーで補強します.

(※ 弊社は、現在、ステルス・モードで事業を推進しており、オンラインでの情報公開を制限しております)